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2016年3月めまいの理学療法セミナー 終了!
  その他セミナー

めまいの理学療法セミナー 終了!

3月13日(日)

講師に松村将司先生(杏林大学理学療法学科)をお迎えし、「めまいの理学療法セミナー」を行いました。

 

 

 

ご自身も【良性発作性頭位めまい症(BPPV)】を発症され,めまいを克服されたご経験のある先生です。

 

 

 

私自身も日々の臨床の中で「めまい」を訴える方に多く出会います。
 
「めまい」が主訴の方もいれば
 
「時々めまいもします」と随伴的な症状として訴える方もいます。
 
そんな方々の力にもなりたいという思いもあり
 
講師をお願いしてから,今回で4回目の開催となりました。
 
少し,今回の講義の内容をまとめてみました。

 

 

 

 

「めまいがします」
 
という方が目の前に現れたら,セラピストはどうすればいいのか?
 
我々は医師ではないので「診断」はできません。

しかし
 
セラピストにすぐに治せてしまうめまいなのか?
 
時間はかかるが,トレーニングをすれば治るめまいなのか?
 
我々には何もできないめまいなのか?

 
その判断方法と介入方法を教えてもらいました。

めまいの理学療法

 

 

 

判断のための重要なポイントは「問診」
 
耳からくるめまい(耳性めまい)なのか?
 
それは前庭性か?内耳性か?
 
耳鳴りの有無
 
めまいの出現する条件
 
持続時間
 
頻度など
 
それらがポイントとなるとのこと。

 

 

 

 

問診によって
 
前庭性のめまいである「良性発作性頭位めまい」が疑われれば
 
我々の介入により,すぐに治せる可能性が非常に高く
 
前庭神経炎や,内耳性のめまいであるメニエール病が疑われれば
 
まずは投薬治療が中心になるとのこと。

 

 

 

 

 

めまい=メニエール病
 
そう思われがちですし,そう言われることも多いですが
 
実はめまいを訴える病気の方が100人いたら,5~10人しかメニエール病の方はおらず
 
最も多いのは「良性発作性頭位めまい症」だそうです。

 

 

つまり
 
本当は「良性発作性頭位めまい症」が原因のめまいで
 
その場ですぐに治る可能性のあるめまいなのに
 
メニエール病の疑いとされ
 
病院での点滴などの投薬治療を中心にしていたら
 
すぐに治る可能性のあるめまいも中々治らないままになってしまう現状があるんだそうです。
 
この現状を解決するために大切なこと
 
それは,この事実を知っているかいないか。
 
これはセラピストにも,患者さん側にも言えることですね。

 

 

良性発作性頭位めまい症によるめまいが疑われれば
 
次に眼振を確認するテストを行います。

そして,めまいの原因となっている「耳石」を元の位置に戻します。

 

 

 

その方法が「Epley法」というもの。
 
科学的根拠がある治療法で,非常に効果も高く
 
アメリカの神経学会ガイドラインでも「実施すべき効果的で安全な治療法である」とされているそうです。
 
そのEpley法を練習しました。

Epley法を練習

 

 

 

松村先生が実際に患者様に行った症例もご紹介してくださいました。
 
いずれもめまいが劇的に改善,消失していました。
 
耳石の影響による「めまい」
 
つまり,良性発作性頭位めまい症による「めまい」ということがわかれば
 
こんなにも改善に導けるものなんだと,先生の症例結果からもわかりました。

 

 

 

そして,今回から追加された項目がありました。
 
「前庭リハビリテーション」です。
 
即効性はなく,すぐには治らないけれど
 
やったほうがいいめまいの治療法だそうです。

 

 

 

今,めまいやふらつきのある人だけでなく
 
過去に「良性発作性頭位めまい症」や「メニエール病」「前庭神経炎」「突発性難聴」などになったことある人もやった方がよく
 
脳卒中の後遺症の方にも実施されるべき方法で
 
汎用性の高いトレーニング方法とのことでした。

 

 

『めまいは寝ていても治らない!!!』

 

 

そもそも,めまいやふらつきというのは
 
前庭眼反射や前脊髄反射が障害されることにより出現するんだそうです。
 
その鍵となっているのが「前庭神経核」
 
正常な前庭機能や前庭代償に関わっているんだそうです。
 
この「前庭機能」を鍛えることでめまいを治すというのが
 
「前庭リハビリテーション」

 

 

寝ているだけではダメということだそうです!
 
そのトレーニング方法を教わりました。

めまいの理学療法

 

 

 

以下,「前庭リハビリテーション」について,私の感じたことです。
 
我々理学療法士は
 
「バランス」の改善に携わります。
 
安定して歩けるように。
 
転倒予防のためになど。
 
バランスというのは「身体機能」「課題」「環境」によって決まります。
 
身体機能に目を向けた場合,
 
効果器である「筋・関節機能」
 
感覚器である「視覚・前庭感覚・体性感覚」
 
情報処理の為の「中枢神経系」
 
それらの影響などを考えます。
 
もちろん姿勢と重心や
 
それらに関係する支持基底面と安定性限界などの考慮などなど
 
評価方法や介入方法などは多岐に渡ります。

 

 

 

しかし!
 
そこですっぽりと抜けているのが「前庭感覚」
 
感覚入力の側面からの介入においては,体性感覚に対するものが中心になっているではないでしょうか?

 

 

 

前庭感覚に積極的に介入出来ることができれば,さらなる改善の可能性が広がりそうですよね!
 
高齢者の転倒予防教室などにも積極的にと入れられるべきトレーニング方法であり
 
高齢者に携わる理学療法士は絶対に知っておくべき知識だと思いました!

 

 

参加していただきました先生方,お疲れ様でした!

めまいの理学療法参加者

めまいに苦しんでいる方へ還元できるよう,これからも研鑽を続けていきましょう!

 

TRIGGER 半田

※過去の『スペシャル・ワークショップ』の様子をこちら

 

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