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第50回日本女性心身医学会学術集会での発表
  専門書籍・論文・学会発表

呑気症および機能性ディスペプシアを呈した女性に対するFascial Manipulation®︎(筋膜マニピュレーション)の効果

トリガースクール講師の中村が、2022 年8月27日・28日で行われた第50回日本女性心身医学会学術集会にて、5年前から続く食後の消化不良感や呼吸困難感が5回のFascial Manipulation(和名:筋膜マニピュレーション,以下FM)を実施したことで、症状が寛解し、服薬もほとんど必要なくなったケースについて報告させていただきました。

Fascial Manipulation®︎とは:
1980年台にイタリア人理学療法士のLuigi Stecco氏によって開発されたfascia/筋膜に対する徒手療法。新しい生体力学モデルと、それを裏付けるfascia/筋膜に関する解剖学的・生理学的エビデンスに基づき、fascia/筋膜の滑走性を回復させることで、整形外科的な症状だけでなく内科的な症状などのさまざまな不調の改善を試みます。

第50回日本女性心身医学会学術集会

以下、発表内容を少しご紹介させていただきます。

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機能性ディスペプシアは機能性消化管障害に含まれ、心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈します。

また、呑気症は過剰な空気嚥下を行うことによって, 消化管内に多量の空気が貯留し,頻回のげっぷや腹部膨満感,排ガス異常などの症状を呈する機能的疾患のことで、機能性ディスペプシアなど機能性消化管障害と併発することが多いです。

 

今回担当した方は、

5年前から食後の消化不良感と呼吸困難感
2年前に機能性ディスペプシア・呑気症と診断

その他の症状として

20年前から立位作業時の背部痛
15年前から立位保持での腰痛
6年前から起床時の頚部痛
1年前から左膝痛

がありました。

吞気症の症状発生までの時系列

症状発生の時系列から、機能性消化管障害の前から発生している筋骨格系トラブルの影響を考慮して、筋膜の評価・施術を実施することとしました。

その結果

施術結果 消化不良感・呼吸困難感

施術結果 背部痛・腰痛

症状 頸部痛・左膝痛

消化不良感および呼吸困難感は消失しました。

背部痛・腰痛についても消失し、頚部痛と左膝痛のみ残存しました。

さらに大きく変化したのが服薬状況です。

症例の服薬状況

内服されていたお薬が劇的に減薬されていました。

これについては、クライアントさんもとても喜んでいただけました。

 

機能性ディスペプシアや呑気症など機能性消化管障害は原因も治療法もまだ確立はされていません。

ですが、今回のケースのように、選択肢の1つとして『筋膜ケア』がお役に立てる可能性があると思っています。

今後も、筋膜の可能性を伝える活動をしていきたいと思います。

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