
内部機能障害に対する筋膜ケア@encounter Vol.3
こんにちは。
トリガースクール講師の中村です。
12月8日にencounterさま主催のオンライセミナー全3回シリーズの第3回目を開催いたしました。
今回が最終回となります。
第3回目のテーマは
「内部機能障害に対する筋膜ケア」
まずは筋膜の基本的な解剖学や生理学を解説
その後に内部筋膜の位置関係や機能をご紹介していきました。
LUIGI STECCO, CARLA STECCO 原著, 竹井仁 監訳, 内部機能障害に対する筋膜マニピュレーション 理論編, 医歯薬出版株式会社(2017)
次に筋膜の機能の解説です。
筋膜は伸びたり縮んだりすると思われがちですが、実は筋膜には”滑る”機能があります。
コラーゲン線維やエラスチン線維などの繊維構造のまわりにあるヒアルロン酸や水分のおかげで、スルスルと繊維構造のシートが滑り合うようにできているんですね。
そのため、「健康な筋膜がよく滑り、不健康な筋膜は滑りが悪い」ということになり、筋膜の滑りの悪い箇所を探し出して施術していくのが、今回ご紹介した筋膜ケアとなります。
ではどんな時に内部筋膜の滑りが悪くなるのかというと、、、
内臓の炎症や直接のダメージが挙げられます。
『気管支炎』『副鼻腔炎』『胃腸炎』などを過去に繰り返していたり、どこかの臓器を手術した経験があるとなると、内臓−体性性の筋膜代償の影響を受け、原因不明の肩こりや腰痛に発展している可能性があるんですね。
またその逆もしかりで、腹筋や背筋を包む筋膜の滑るが悪くなることで、深層に位置している内部筋膜の動きも悪くなり、内臓実質に器質的な病変が無いにも関わらず、あたかも病気かのように振る舞ってしまう体性−内臓性の筋膜代償が生じてしまう可能性もあります。
どちらも検査しても異常が見つけられないことがほとんどのため、『不定愁訴』として扱われてしまうことも珍しくありません。
しかし、筋膜の視点を取り入れることで、原因不明とされた不調と向き合うための手立ての1つにはなるはずです。
最後に上腹部や下腹部の内臓不調の方が硬くなりやすいポイントをご紹介して、ご自身の腹部をチェックして、セルフでケアをしていただきました。
筋膜の硬さがひどくなければセルフケアだけでも良い反応を示すことは少なくありません。
ざひ、日々のケアに取り入れていただき、どうしても難しい症状の方がいらっしゃれば筋膜セラピーに精通しているセラピストを訪ねてみたり、ご自身でFascial Manipulation®(筋膜マニピュレーション)を学び進めていただければと思います。
全3回を通して、自律神経の基礎〜スクリーニング、そして内部機能障害に対する筋膜ケアを解説させていただきました。
お声がけいただきました株式会社encounterの濱先生
運営スタッフの皆さま
ご参加いただた皆さま
ありがとうございました!
今回の講座が自律神経や筋膜を学び始めるキッカケになれば幸いです。